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リニアコライダー 第31回日米HEP研究計画委員会 峠 暢一(KEK加速器) 日米LC加速器R&D研究 KEK加速器、素核研 名古屋大、東北学院大、横浜国立大、東京都立大、京都大、東京大、埼玉大、 放医研 SLAC, LBNL, LLNL, FNAL, BNL 主要研究項目 LC ISG (International Study Group)会合年二回 主線形加速器のためのマイクロ波技術の開発 KEK ATFにおける低エミッタンスビーム生成技術の開発 上記二点を軸として、LC開発全般に関する意見交換 うち一回は日本(KEK)で、一回は米国(SLAC)で 米国訪問:約40人・週+常駐1名 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 2 GLCレイアウト January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 3 略語参照リスト TRC-II (第二次Technical Review Committee): 2001年ICFAの もとに結成。最近のLC設計スキーム、開発状況についてとりまと め(2003年初め、SLAC-R-606)。 R1 : TRC-II 報告書のなかでLCのための「R&D needed for feasibility demonstration of the machine」とされた開発項目。 R2 : 「R&D needed to finalize design choices and ensure reliability of the machine」 R3 : 「R&D needed before starting production of systems and components」 R4 : 「R&D desirable for technical or cost optimization」 ILCSC (International LC Steering Committee): ICFAの下に 2002年終わりに設置されたLC国際協力にかんする協議機関。 ITRP (International Technology Recommendation Panel ): ILCSC が2003年初めに設置した、「Technology Decision」にか んする諮問機関。 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 4 2003年の主要な展開 TRC-II 報告のR1, R2 項目について日米で共同開発。 ATFでのビーム制御技術開発にSLAC/LBLチームが引き続き参 加。 一部R1, R2項目は目標達成。一部積み残しあり。開発研究は2004年も継 続。 2004年中に、この進捗結果ほかを考慮して、ILCSC/ITRPによる 「Technology Decision」の見込み。 それを受けて、2005年あたりに、LC加速器の開発設計に関する「国際」 チーム編成の可能性大。 2004年度も継続 ISG (International Study Group)会合を二回行い、上記諸点ほ か(含:入射器部の課題、IR, 地盤安定性など)について研究開発 方針を協議。 最新情報の一部はISG-11資料を参照:http://lcdev.kek.jp/ISG/ISG11 2004年度も継続。とくに、Technology DecisionにかんするILCSC/ITRPへ の対応について、適宜共同歩調を取っていく。 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 5 GLC-X/NLC主線形加速器の基本ユニット 56MW January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 6 TRC R1#1 (加速管R&D) TRC-II報告書抄訳:「これまでに、低群速度加速管試作機で得ら れている加速勾配およびトリップ頻度にかんする性能を、LCで求 められるアイリス径、ダイポールモード離調、減衰などを備えた加 速管で実現すべし」 目標パラメータ:60cm長、Unloaded 加速勾配 65MV/m、400ns パルス、繰り返し60Hzでトリップ頻度1時間あたり0.1回以下。 2003年結果: 数本の加速管で60MV/mでは目標のトリップ頻度をクリア。 しかし、65MV/m では目標トリップ頻度の 2-3倍に留まる場合が多い。 ただし、Pulse Profileとして矩形波(実験上単純)でなく、Beam Loading Compensation の実際を考慮した台形状の入力を入れた場合、0.1 BD/hr をクリアできている最新結果あり。 Field Time January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 7 試験加速管 加速セル (KEK製作) 試験加速管 (SLAC組み立て) January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 8 高電界試験まとめ(2002-2003) H60シリーズは2002-2003の製作、 試験。 トリップ頻度は加速勾配のExpで 増加。 60MV/mならacceptableの見込 み。 65MV/mで多くまだ目標をクリア せず。ただし、「台形波」入力による 最新データポイント有望か。 加速管ごとの性能のばらつき:製 造時の工程管理、組み立て後の Baking環境管理にばらつきあり。 同型加速管の複数運転による データ信頼性の確保が急務。 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 9 2004年の加速管開発方針(R1#1) 「H60VG4S17」タイプの試験加速管の追加製作(KEKは加速管4 本分程度のディスクを切削)と追加試験により、高電界試験におけ るデータの統計的、系統的信頼度の確保を図る。 複数加速管の高電界試験の同時並行実施については、夏ころよ り旧NLCTAからSLED-II試験スタンド(後述)への展開を図る。 その結果をにらみ2004年後半には、 加速管設計の再最適化(シャントインピーダンスの改善など)、もしくは GLC/NLC全体パラメータの修正(加速勾配65MV/m 60MV/mなど) についての可能性も検討しうる。 並行して、国内での加速管製作運転能力の育成に努める: 60cm加速管の純国産化を加速(一部は2003年に実施) GLCTA施設(KEK)の設備拡充と運転 ただし、これの経費には多くは国内予算を充当。 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 10 TRC R1#2 (SLED-II R&D) TRC-II報告書抄訳:「2-モードのSLED-IIパルス圧縮シス テムの開発がGLC-X/NLCにおける最優先課題。所要レ ベルのRF電力とエネルギーの取り扱い能力にかんする 試験は2003年に計画の由」 目標パラメータ:475MW、400nsをパルス圧縮系出力に おいて生成。 2003年結果: 475MW、400ns出力を12/4/2003に達成、100時間運転した。 繰り返しは30Hz。 最大出力は580MW、400nsをマーク。 RF電力源には4本のソレノイド収束タイプクライストロンを使用。 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 11 R1#2の範囲 2003年は、ソレノイド収束 タイプ4本を使用 56MW January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 12 SLED-IIパルス圧縮系試験施設概観 構成図(2003年秋、冬) D ualm ode R eso nant D elay lines ~ 30m O utput L oad T ree T E 02 C o m pressed outp ut > 600 M W 400 ns. T E 01 T E 01 T E 02 D ual m ode w aveguide carrying 200 M W R F Input to the 4 50 M W klystrons S ingle m ode w av eguide input to the pulse co m pression system ; 100 M W /L ine fo r 1.6 s January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 13 SLED-II入力・出力パルス Input Output 600 500 Power (MW) 400 300 200 100 0 0 0.5 1 Time (s) 1.5 2 Sami Tantawi (1/27/2004) January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 14 2004年のSLED-II開発方針(R1#2) R1#2はクリアしたので、この部分の作業は終了。 R2#2項目の研究開発に移行。 SLED-II出力の加速管への分配 60Hz繰り返しでの長期間運転 クライストロンについて、最終的にPPM(永久磁石収 束)タイプで置き換え January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 15 TRC R2#1 (PPMクライストロン開発) TRC-II報告書抄訳:「JLC-X PPM クライストロンの繰り 返し120 – 150 Hzでのフル試験を行なうべし」 目標パラメータ:出力75MW、パルス長1.6s、繰り返し 120Hz以上の同時実現。 2003年の成果: SLAC XP3-3クライストロンが2003年秋に上記パラメータ目標 を同時に実現。 この前に、65MW、1.6s、30Hzで一週間連続運転に成功。 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 16 R2#1の範囲 56MW January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 17 SLAC XP3-3 7 5 M W , 1 2 0 H z , 1 .6 u s o p e ra tio n (5 1 1 k V , 6 % c o lle c to r n o tc h , 5 3 % e ff, 5 6 d B g a in , n o t s a tu ra te d ) 80 10's o f W an d M W 70 60 50 10's of W in 40 M W out 30 20 10 0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 us January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 18 R2#1 PPM Klystron 関連成果 GLC-X PPM#2 (SLACで試験): 75MW, 1.7s, 50Hz 実現 68MW, 1.7s, 120Hz 実現 GLC-X PPM#4 (KEKで試験): 75MW, 1.7s, 50Hz 実現 このあと電子銃放電頻発。日本に持ち帰り、修理方針検討中。 RF窓故障がありその修理後、現在も試験続行中。 NLC XP3-3a (SLACで試験): R2#2 クリア(前出) その後、ビームによる躯体内のガス放出と思われる問題あり。 XP3-5として再建中。 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 19 2004年のPPMクライストロン開発方針 (R2#1R2#2) 現存ないし製作中クライストロン PPM#4:KEKで試験後、春にSLACへ。 PPM#5:2003年度製作。2004春にKEKで試験ののち、SLAC へ。 PPM#2:修理後、春に#5に続いてKEKで試験。 PPM#4, #5, (#2), XP3-4, XP3-5のうちのいずれか2本を NLC/GLC仕様の「2-pack変調器」に装着して120Hzでの長期 運転試験。R2#2の項参照(後出)。 高繰り返し、大出力PPMクライストロンの開発続行 冷却系の安定信頼性、電子銃の耐性など January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 20 TRC R2#2 (加速器RFユニットの系統的 長期試験) TRCテキスト抄訳:「これらのクライストロンはフル仕様の NLC変調器で駆動し、以下の運転に供すべし:2-モード SLED-II、加速管への電力分配系、数本の加速管、含 ビーム加速試験…」 目標パラメータ:SLED-II出力 475MW、400ns、当初 60Hz。60cm加速管最大8本。Unloaded加速勾配 65MV/m。 2004年1月現在の状況: 準備中 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 21 R2#2の範囲 PPMクライストロンへの 切り替えは別途 Phase 2追加分 Phase 1 56MW January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 22 2004年のR2#2開発方針 Phase-1(2004年春): Phase-2 (2004年夏・秋) クライストロンは当面、ソレノイド収束式4本のまま。 SLED-II出力を加速管4本に分配 KEK製の電力分離用 hybrid素子を使用 既存の試験済み加速管を使用 のちに、2003年度後期、2004年度前期製作の加速管で置き換え 60Hzでの長期運転 SLED-II出力を加速管8本に分配 KEK製作予定の電力分離用hybrid素子を使用 60Hzでの長期運転 クライストロン(2004年春・夏) 専用、独立変調器にてPPM クライストロン2本の長期120Hz運転試験 時期をみて、適宜SLED-II用RF源をこれで置き換え January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 23 LC関連その他の活動予定(案) X-band RF系関連の国内 Infrastructure整備 ATFにおける低エミッタンスビーム開発 IGBTタイプ変調器試験。 100Hzの繰り返しで運転可能なクライストロン試験施設整備。 加速管の量産加工、接合、RF計測装置に関する研究。 ウィグラー磁石によるダンピング時間短縮とビームへの悪影響の有無にか んする検証。 ダンピングリングからのビーム引き出し用キッカー磁石系の安定性改善。 RF電子銃によるGLC仕様ビーム生成に向けた発振器試作開発。 ITRP/ILCSC対応にかんする意見、活動調整:随時 ISG会合:2004年6月(SLAC)、12月(KEK) 現在進行中の開発作業の検証、方針確認。 2004年以降のLC中・長期開発展望に関する意見交換。 January 29, 2004 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 24 まとめ 要望物件費 クライストロン関係 変調器関係 SLED-II関係 加速管関係 ATF関係 その他 1億5500万 6000万 5100万 1億3700万 8000万 700万 合計 4億9000万 要望旅費 ~40往復、のべ480日 January 29, 2004 980万 第31回日米HEP研究計画委員会 (LC関係) 25